勝手に映画評論 NO.85 [映画]

【落下の解剖学】を鑑賞してきました。

ジャスティーヌ・トリエ監督作品。今年度アカデミー賞、

作品賞を含む5部門ノミネートされた映画です。

雪山の山荘で男が転落死した。夫の妻に殺人容疑がかかり、

唯一の少年は視覚障害者のある11歳の息子。事故か、自殺か、殺人か⁈

サスペンスであり、法廷映画でもあるこの作品は、大きな展開があるわけでなく、

人の証言によって話が進んでいく。しかし容疑者である妻は、秘密を暴かれ、

人生の転落をしていきます。

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物語は、ドイツ人のベストセラー作家サンドラ(ザンドラ・ヒュラー)は、

自宅で学生からインタビューを受けていた。すると屋根裏部屋のリフォームをしていた

夫のサミュエル(サミュエル・タイス)が、大音量で音楽をかけ始める。

サンドラは取材を中断し、また別の機会にと学生を帰らせる。

サンドラは、教師の仕事をしながら作家を目指す夫サミュエル、

11歳の息子ダニエル(ミロ・マシャド・グラネール)、そして愛犬のスヌープの

家族3人と1匹で暮らしていた。

事件が発覚したのは、ダニエルがスヌープの散歩から戻った時だった。

交通事故が原因で視覚に障害のあるダニエルが、山荘近くの雪の上で、

頭から血を流し横たわる父親に気づいたのだ。

ダニエルの叫び声を聞いたサンドラが駆けつけると、既にサミュエルの息は止まっていた。

検視の結果、死因は事故または第三者の殴打よる頭部の外傷だと報告される。

事故か自殺か他殺かーーー殺人となれば状況から容疑者は、サンドラしかいない。

サンドラはかつて交流があった、弁護士のヴァンサン(スワン・アルロ-)に連絡を取り、

山荘にやってきたヴァンサンに、全ては自分が昼寝をしていた間の出来事だと説明する。

ヴァンサンは、「サミュエルは窓から転落して、物置の屋根に頭部をぶつけた」と

申し立てることに決める。さらに、窓枠の位置の高さから事故ではなく「自殺」だと

主張するしかないと説明する。サンドラは「息子の目の前で自殺するはずがない」と

1度はを唱えるが、半年ほど前夫が嘔吐した際、吐瀉物に白い錠剤が混じっていたことを思い出す。

捜査進み、検察はサンドラを起訴する決断を下す。起訴理由を聞いて驚き、

サンドラに「なぜ黙っていた。」と詰め寄るヴァンサン。

サミュエルの死の前日、夫婦が激しく口論し殴り合う音声が、サミュエルのUSBメモリーに

残されていたのだ。だが、それはまだ夫婦の謎に満ちた関係が暴露される

最初のとっかかりに過ぎなかった。

裁判が始まると、証人や検事から次々と、夫婦の秘密や嘘が暴露され、

彼らを知る人物の数だけ〈真実〉が現れる。審理は混沌を極め、真相が全く見えない中、

1度は証言を終えた息子のダニエルが「もう一度したい」と申し出るーーーー。

冒頭、階段からものが落ちるシーンから始まります。転落していく人生を表してる

シーンとして印象的でした。決定的な証拠が出てくるような大きな展開は無いのだが、

証言だけでどう裁判が進んでいくのか考察する面白みがありました。

キーになるのは、息子ダニエルですが、是非、映画館でご鑑賞下さい。




映画って本当に面白いですね[わーい(嬉しい顔)]
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